第51回記念演奏会

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2018年9月30日(日) 開演13:30 開場12:50
横浜みなとみらいホール

指揮 柳澤 寿男

ボロディン/歌劇「イーゴリ公」より 韃靼人の踊り

ブラームス/ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲

ヴァイオリン独奏:渡辺 玲子
チェロ独奏:新倉 瞳

ショスタコーヴィチ/交響曲第11番

指揮

柳澤寿男

Toshio YANAGISAWA (Conductor)
yangisawa.png旧ユーゴを中心に活動する日本人指揮者として知られる。2005-2007年、マケドニア旧ユーゴ国立歌劇場首席指揮者。
2007年、国連コソボ暫定行政ミッション統治下のコソボフィル響首席指揮者に就任。同時にサンクトペテルブルク響、プラハ響、フラデツクラロヴェ響、西ボヘミア響、ベオグラード国立歌劇場、セルビア国立放送響、サラエボフィル、アルバニア国立放送響などに客演。2007年、バルカン半島(特に旧ユーゴ)の民族共栄を願ってバルカン室内管弦楽団(以下BCO)を設立。2009年、コソボ北部ミトロヴィッツァにおいて、国連、軍隊、警察などの協力を得て、コソボ紛争後初となる民族混成オーケストラによるコンサートを実現。コンサートの様子は日本の高等学校教科書「世界史A」(実教出版)にも記載されている。2010年にはニューヨーク国連総会に伴うイベント「バルカン・リーダーズ・サミット」で演奏を披露。2011年、国連とともに教育を受けないロマ民族の子供たちとのコンサートを開催。2013年8月の新宿駅東口モア4番街「第九フラッシュモブ」からWorld Peace Concertプロジェクトを始動。2015年から年に一度World Peace Concertを世界各地で開催。これまでにベオグラード(コララツホール)、ジュネーヴ(ヴィクトリアホール、国連欧州本部総会議場)、ウィーン(コンツェルトハウス)などでコンサートを開催し、諏訪内晶子氏(ヴァイオリン)、清水和音氏(ピアノ)、ペーテル・ヤブロンスキー氏(ピアノ)、パスカル・ロジェ氏(ピアノ)、山下洋輔(ピアノ)等と協演。また2016年来日時に共演したミュージシャン玉置浩二氏が、柳澤寿男とBCOの活動に共鳴し、尊き命あるものとの共存、平和への祈りを込めて「歓喜の歌」を作曲。BCOは旧ユーゴ崩壊後の断絶された文化圏の貴重な架け橋として存在している。柳澤寿男とBCOの活動は、NHK総合テレビ「おはよう日本(特集~和解へのハーモニー)」、Eテレ「Switchインタビュー・達人達 石井竜也×柳澤寿男」、NHK BS1「BS特集~響け 内戦の記憶を越えて」、テレビ東京「世界ナゼそこに?日本人」、BSジャパン「戦場に音楽の架け橋を~指揮者柳澤寿男コソボの挑戦(第6回日本放送文化大賞グランプリ受賞)」など数多くのメディアで報道され続けている。国内では新日本フィル、日本フィル、東京フィル、東京都響、東京響、東京シティフィル、神奈川フィル、札幌響、仙台フィル、群馬響、名古屋フィル、京都市響、大阪フィル、日本センチュリー響、大阪響、関西フィル、兵庫芸術文化センター管、九州響、アンサンブル金沢などに客演。2015年より東日本大震災復興支援として坂本龍一氏監督による東北ユースオーケストラの指揮者を務めている。また同年より日本の音楽シーンをリードするポップミュージシャンとフルオーケストラによる融合プロジェクト、ビルボードクラシックスPremiumSymphonic Concertの指揮者を務め、玉置浩二、八神純子、石井竜也、渡辺美里、May. J、杏里、平原綾香、中島美嘉、小柳ゆき、佐藤竹善、NOKKO、小林武史 & Salyu、藤井フミヤ、タケカワユキヒデ、小野リサ、手嶌葵、辛島美登里、尾崎裕哉、川井郁子、村治佳織の各氏等と共演中。著書に「バルカンから響け!歓喜の歌(晋遊舎)」。現在、バルカン室内管弦楽団音楽監督、コソボフィルハーモニー響首席指揮者。

ヴァイオリン

渡辺玲子

Reiko WATANABE (Violin)

photo:©Yuji Hori

watanabe.png渡辺玲子は、超絶的なテクニック、玲瓏で知的な音楽性、切れ味鋭い官能性とその広いレパートリーで日本のみならず世界のヴァイオリン界をリードする逸材である。第50回日本音楽コンクールにおいて最年少優勝(15歳)、同時に第1回増沢賞(全部門を合わせて最も優れたものに与えられる賞)を受賞、翌年の「若い芽のコンサート」でNHK交響楽団とバルトークのヴァイオリン協奏曲第2番を共演、衝撃的なデビューを飾った。その後も1984年ヴィオッティ、1986年にパガニーニ両国際コンクールで最高位を受賞。1985年からは、ジュリアード音楽院に全額奨学生として留学し、1992年に学士と修士を取得。ニューヨークを本拠地として、世界各地でオーケストラとの共演、リサイタル、音楽祭への参加と国際舞台で目覚ましく活躍している。フランスのフィガロ紙は「彼女は全曲を通じ、文句のつけようのないほど見事であり、その光あふれる音色と、一種言葉にできないような魅力が全曲を通じ、疑いを差し挟む余地のない優美さに輝いていた」、ワシントン・ポスト紙は、「身についた優美」と見出しを掲げた記事で絶賛し、シラキュース(アメリカ)のヘラルド・ジャーナル紙は、「マリア・カラスがもしもヴァイオリニストであったなら、彼女のように弾くだろう」と書いた。これまでに国内の主要オーケストラはもとより、ワシントン・ナショナル響、ロザンゼルス・フィル、セントルイス響、ヴァンクーヴァー響、フィルハーモニア管、BBC響、ウィーン・トーンキュンストラー管、ロシア・ナショナル管、サンクトペテルブルク響、バンベルク響等と共演、また、日本フィルハーモニー管弦楽団のヨーロッパ・ツアー、東京交響楽団のアメリカ・ツアーにもソリストとして同行している。リサイタリストとしても意欲的に活動、ニューヨークタイムズ紙はその演奏を「圧倒的なテクニック、華麗な音色、劇的な音楽表現」と評し、見出しに「ヴィルトゥオーゾの圧倒的迫力に脱帽」と掲げて絶賛した。このほか、ワシントンのケネディー・センターやラヴィニア音楽祭、イタリアのストレーサ音楽祭等に出演、2013年にはミラノとラヴェンナでG. アレヴィ作曲のヴァイオリン協奏曲を演奏し現地の聴衆に圧倒的な熱狂をもって迎えられた。アジアでも活躍の幅を広げており、香港フィルと中国ツアーのソリストを務めたほか、武漢交響楽団とも共演、台湾にも度々招かれている。また、欧米で高い評価を得ているダンス・カンパニー「Noism」とケネディ・センター等で度々共演するなどダンス、バレエとのコラボレーションも積極的に行う。演奏の素晴らしさに加えて、その時代を見通したユニークなプログラミングは、2011年から始まった「青少年のためのレクチャーコンサート」の全国展開、2015年に東京・白寿ホールで立ち上げた「大人のためのレクチャーコンサート」などでも注目を集めている。レコーディング・アーティストとしてのデビューは、ドレスデンにおいてジュゼッペ・シノーポリ指揮ドレスデン・シュターツカペレと共演したベルクのヴァイオリン協奏曲で、演奏会と同時にテルデック・レーベルによってCD録音が行われ、1997年にリリースされると同時に高く評価された。その他、これまでに”マイ・フェイヴァリッツ”、”バッハ無伴奏ソナタ&パルティータ”、”チャイコフスキー&ショスタコービッチ:ヴァイオリン協奏曲”、“カルメン・ファンタジー”、無伴奏作品集“SOLO”、そして2017年春には新しく“AIR&DANCE”をリリース。2004年からは演奏活動の傍ら教育にも携わり、秋田の国際教養大学特任教授として、音楽を専攻していない若者にも音楽の深さを知ってもらおうと英語での集中講義(「音楽と演奏」)を行っている。東京生まれ、松井宏中、鈴木共子、田中千香士、堀正文、大谷康子、海野義雄の各氏に師事、その後アメリカに渡り、J. フックス、J. ラタイナー、F. ガリミア、S. ローズ、I. スターンの各氏に師事、他にN. ミルシテイン、J. ギンゴールドのマスタークラスも受講している。2005年、第35回エクソン・モービル音楽賞奨励賞受賞。使用楽器は、日本音楽財団より貸与されている1736年製グァルネリ・デル・ジェス「ムンツ」。(2017年2月)
公式サイトhttp://www.reikowatanabe.com/
FBページhttp://www.facebook.com/reikowatanabevn/

チェロ

新倉瞳

Hitomi NIIKURA (Cello)

photo: ©Hannes Heinzer

niikura.png1985年東京生まれ。幼少期をアメリカとドイツで過ごす。当時ドイツにて8歳よりチェロを始める。帰国後、香蘭女学校中等科、桐朋学園女子高等学校音楽科を経て桐朋学園大学音楽学部を首席で卒業、卒業時には卒業生代表として皇居桃華楽堂新人演奏会に出演、御前演奏を行う。その後バーゼル音楽院ソリストコース・教職課程の両修士課程を最高点で修了。これまでにJan Vymyslicky、毛利伯郎、堤剛、ThomasDemenga、Martin Zaller(バロックチェロ)の各氏に師事。室内楽を徳永二男、原田幸一郎の各氏に師事。2014年よりCamerata Zürichのソロ首席チェリストに就任。2003年いしかわミュージックアカデミーにてIMA音楽賞を受賞し、アメリカ/アスペン音楽祭に奨学生として参加。2007年第28回霧島国際音楽祭にて霧島国際音楽祭賞を受賞。2009年ルーマニア国際音楽コンクール室内楽部門にて第1位を受賞。2015年スイスのベルンで開催されたOrpheusKammermusikwettbewerbにて入賞。同2015年、ポルトガルのリスボンで開催されたInternacional Verão Clássico 2015チェロ部門にて第1位を受賞。2016年5月スイスルツェルンの高級時計ブランドCarl.F.BuchererよりPathos Woman Awardを受賞。2017年2月第18回ホテルオークラ音楽賞受賞。2006年8月桐朋学園大学在学中に、EMI Music Japanより「鳥の歌」をリリースし、紀尾井ホールにてデビュー。以後国内外でリサイタル、オーケストラー国内は東京交響楽団、東京シティフィルハーモニー管弦楽団、山形交響楽団、日本センチュリー交響楽団、札幌交響楽団、関西フィルハーモニー、セントラル愛知、オーケストラアンサンブル金沢、海外はKammer Orchester Base(l スイス)、バンコク王立交響楽団(タイ)ーと共演を重ねている。TV、ラジオにも多数出演し、2009年には森下仁丹ビフィーナのCMキャラクターに抜擢された。2nd「トロイメライ」3rd「Largo-愛の挨拶」計3枚のCDがリリースされ、2015年には自身としては4thアルバムとなる「エルガー チェロ協奏曲」がSony music Directより発売。2016年には「DUO:ブラームス&ラフマニ ノフ:チェロ・ソナタ」がLiveNotesより発売。2017年2月には5thアルバム「祈り」がSony music Directより発売された。2014年から参加しているチューリッヒを拠点に人気のクレズマーバンドCheibe Balaganのメンバーとしても様々な音楽祭に招かれ、音楽の幅を広げている。2015年よりキットカットショコラトリーのアンバサダーに選ばれ、タイアップ曲として自身初となるオリジナル曲を作曲(現在もプレミアムシアターにて公開中)、2016年には三越伊勢丹とコラボレーションをし、JILL STUART、Magliepar ef-de、TOCCA、BLUE LABELCRESTBRIDGE、Mademoiselle TARAの5社と共に演奏家のためのドレスをプロデュース、好評を博した。2017年8月にはBSフジにてドキュメンタリー番組「チェリスト新倉瞳~スイスの風を奏でて~」が放送された。2017年10月よりTV朝日「世界の街道をゆく」のテーマ曲のストリングスバージョンを新倉瞳Quartetとして担当している。現在はスイスを拠点に国内外でソリストとして活躍し、音楽の素晴らしさを広く深く伝えようとする姿勢は多くの共感を集めている。使用楽器は、宗次コレクションより貸与されたGiovanni Grancino(1694年製)。

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